哀しみを必死に掻き消すように、
青年、真琴は掌を合わせ泣いていた。
彼は、自分の不適切な対処により
死んでしまった。
「クソ…っ涙が止まらない。暫くは実感も何も沸かなかったのにっ」
小声で言うと、遺影に映るポケモンをもう一度見た。
―――ブーバー――――。
「ごめんな。ごめんな」
本当にこう云うときは頭が働かない。そんな自分に腹が立った。
「謝って何かなるわけ?」
声がした。綺麗な透き通るような美声。
女性だった。
「あなたは…」
「あたし?麻衣子。あんたは?」
女は落ち着き払った様子で言う。
「真琴です」
「そう。で、何で死んじゃった?あー、そうそう。私此処では
ちょっとしたカウンセリングやれって言われてるから」
「はい…」
行き成り現れやがって。誰だよ。この袴姿の女は。
「早く言いなさいよ」
だが、この人は独特の雰囲気を持っていた。断れない。
「あれは…1週間前の事でした」
俺は思い思いに語り始めた。