ポケモンタワー 〜それぞれの思い〜(3)

第一章 - 祈祷師 第二話 - バトル

「油断は禁物じゃけんよ!」

小梅は声を張り上げる。袴の腰に付けていた巾着から一つ、ボールを

取り出すとポケモンを繰り出した。―――デルビルだ―――

悪タイプの技はゴーストタイプの敵には効果覿面だ。

突如現れたデルビルにゲンガーは少したじろいだが、

次の瞬間〔催眠術〕で先手を取った。

「マズイ!〔催眠術〕と〔夢喰い〕の合わせ技じゃ!」

小梅は顔を顰め、慌ててもう一つの巾着から木の実を取り出そうと

騒ぎ立て始めていた。

憑依を逃れた今、麻衣子は自由の身だった。

「小梅さん!」

麻衣子も懐からボールを取り出し、投げつけた!

「ヒノアラシ!〔火炎放射〕!」

夢喰いの体勢を汲み始めていたゲンガーは、避け切れず

攻撃を直接浴びた。

「よしっ!そのまま〔地獄車〕よ!」

ヒノアラシが頷き、体勢を崩した相手に追い討ちをかける。

ゲンガーの身宙に投げ飛ばし、それを追うように自分も飛び上がると

ヒノアラシは空かさず〔地獄車〕をかけた。

見事に、命中した。

「っ!」

麻衣子はボールを放り投げた。

何の抵抗も無く、ゲンガーは捕まった。

ふぅ、と2人は深く吐息を漏らすとボールを拾い上げに麻衣子が行く。

2人は顔を見合わせると、大声を挙げ笑った。

胸の鼓動を抑えるように。

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