ポケモンタワー 〜それぞれの思い〜(2)

「う…っ」

突然、体が縛られ、息苦しくなった。

だが、目には見えない。

見えないその『何か』が、麻衣子を苦しませていた。

数分その『何か』を拒絶し続けていたが、

次第に疲れ、一瞬体から力が抜けた。

(しまった!)

気が付いた時にはもう遅く、その『何か』は着実に彼女の体内へ入り込んでいった。

(苦しい…)

声を出す間も無く、抵抗出来ず『何か』が突き進んで行った――。

「麻衣子ちゃんや!」

意識が途切れつつあったその時。

見慣れた老婆が目に映った。

――――大先輩の小梅さんだった。

助けを求めようとするが、声が掠れ出なかった。

小梅はすぐさま数珠片手に経を読み始めた。

不規則なリズムが体内を駆け巡り、次第に体が楽になった。

『何か』の正体は、ポケモン、ゲンガーだった。

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