跳梁跋扈(9)

第二章 - ポケモン研究所 第六話 - キンセツ行脚

「さすが大都市キンセツ。美味しそうな物が並んでるね。色々買って食べたいなぁ」

キンセツに入って数時間。色々な食べ物が売っている商店街で陸也が感嘆の声を挙げた。

「まぁ、色々買ってすぐにミシロに向かわないといけないぞ」

海斗が、このままずっとここに居そうな陸也に発言した。

「じゃさ。買っていくのは?」

「いや…。金…無くならない?」

その一言で饒舌な陸也が口をつぐんだ。

「まぁまぁ、早く買う物買って行こうよ」

陸也が先程とは百八十度真逆のセリフを言った。

日がほぼ真上に上がった。時間にすると午後二時ごろである。

「ま、買う物も買ったしそろそろこの街を出ようかな」

海斗がそう言った。まぁ町の中心部から海方面への出口へはかなり遠い。

嗚呼哀しき哉大都市の運命。と、でも言うべきか。

二人はゆっくりと歩を進めて三十分ぐらいしてやっと街の出口に着いた。

街の外、ポケモンも大量に居る草むらの近くを歩いているといきなり陸也が質問してきた。

「海斗はいろいろ缶詰とか携帯食糧とか買ってたけど…あれの材料って何?」

一番もっともな質問である。そして、突拍子の無い質問でもある。さすがにポケモンを食べるなんか考えたくも無い。

「さぁ…一応牛肉って書いてあったけど…。真っ当な牛肉であって欲しい」

「例えば…。よくサファリゾーンに居る猛牛とか」

「考えたくも無いな」

陸也のセリフに対し海斗が呟いた。まぁ当然と言えば当然であるが。

「いいや、それだと判明した瞬間海斗の晩御飯になるから」

「一切れにつき十発叩く。それぐらいが妥当」

「正直言って、嫌です」

二人が話しているうちに草むらが切れ、舗装されている道に出た。結構向こうには湖が見える。海斗の補足によればこの湖も海と繋がっているらしい。

左側には高い―――さながら高速道路のような舗装されていると思える道が見える。

この道路には無数の橋脚があり海にも橋脚が浮いている。

「やっぱサイクリングロードの方が良いかな…。歩いてあんな草むら行くのも時間掛かりそうだし海もポケモンに襲われそうだからな」

「それが良いと思うな。最近思いっきり自転車で走ってないしね」

陸也も同意する。サイクリングロードと呼ばれた高速道路の前に建物があった。

いわゆる詰め所と同じような物であろうか。

中には一人人間が居た。椅子の背もたれにもたれかかり顔には先程まで読んでいた痕跡がある新聞を載せていた。

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