「まあいい、んで、話を最初に戻すとだな。この街を出てマグマ団とアクア団を止めるんだ」
「なるほど、奴らを止めると」
陸也も気付くと神妙な面持ちに変わっていた。
「今から出発しようと思うんだ。行くか。行かないか?」
「…聞く意味無いって分かっているでしょ、海斗?戦争馬鹿に戦争行くか聞いてるのと同じだよ?」
海斗が小さく頷き。肯定する。
「分かっているさ。そんな事」
傍らで話を聞いていただけの母親も
「陸也。旅の支度だったらしてあるから。さっき海斗君に話を聞いたから」
そう言うと母親が陸也にバッグを渡した。
中に入っている物は服などの旅の支度や、バッグに入るほどに畳まれた折りたたみ自転車と寝袋。財布などである。
中には一つ、紫色のモンスターボールが有った。そのほかには前の旅で使ったモンスターボールが余った数だけ入っていた。
「ありがとう。お母さん。多分三ヶ月ぐらい帰って来れないと思うけど」
「そんなこと何時もの事でしょ。どうせ、一ヶ月以上帰ってこなかった試しは無いけど」
「おう、陸也。海斗。何処か行くのかい?」
近所のお店の店主である。昔からの付き合いでかなり親交も深い。
「今からちょっと旅にね。一大事だから」
陸也が答える。すると、店主も軽く頷いて。
「頑張れよ!!取敢えずたまに帰って来て来いよ」
二人が軽く頷いた。
二人が街の出口――と、行っても逆方向はカナシダトンネルしか出る場所が無いので必然的に出口兼入り口になっている場所に来た。
「陸也君。海斗君。何処か行くのかい?」
街の詰め所と思われる場所の審査官が話しかける。
海斗が、この街を出てとある場所に行きます。
というと、すぐに手続きをしてくれた。
こうして、二人はこの街を出て行った。
いつ終わるとも分からない戦渦の中に身を投じ、誰とも分からぬ人たちの平和のために。