「はいはいはい。どなたどなた?」
ユウキが受けでも狙っているような言い方で壁の向こうの人間に質問する。
インターホンでユウキが外を見る。
外に居たのは二十歳前半ぐらいの青年で肩にまで付く黒髪を持っている。
「貴様。ここがポケモン博士オダマキの研究所と知っての行為か」
インターホンに向かって叫ぶ。
オダマキ博士は頭を抱えている。
陸也と海斗は笑っていた。
するとインターホンの向こうから
「それは心得ています。ちょっとマグマ団からかくまって頂きたい」
相手がユウキに向かって目的を告げた。
ユウキは、あれ?乗ってくれない、と言っていたがそこは無視する。
「カイナ辺りからここミシロまで逃げてきました、用件はマグマ団からかくまっていただきたいんです」
ユウキが了解してドアを開けた、中に入れるまでかなり時間が掛かった。
いきなり中に入ってきた人間が声を荒げ叫ぶ。
「助けてください。マグマ団に追われています」
息も荒くなっているその青年に向かってユウキは
「貴方の精神に負けました……。今までは負けたこと無かったのにな……」
と呟いた。
「へ?何の事……?」
青年は顔を上げてユウキに言い返す。
「アハハハハ……」
ユウキは引きつった笑いを見せる、陸也はまともに笑っている。
オダマキ博士の口から、馬鹿息子という言葉が漏れた気がするのは気のせいだろうか。