跳梁跋扈(12)

第二章 - ポケモン研究所 第九話 - 虚しいですよ。そりゃねえ

「ここが湖。結構広いね」

マウンテンバイクから降り、自分の手でマウンテンバイクを押している陸也が呟いた。

「そうだな、まぁ湖が小さかったら池じゃん」

海斗が陸也に対して答える。

「でもさぁ……どう渡れと?まさか、嫌味ですかい?」

陸也が思いっきり海斗に疑問をぶつける。

陸也は波乗りなどの類を覚えたポケモンを持っていない。

「いや……鳥ポケモンとかで飛んでいくとか。少なくとも、嫌味じゃごぜえませんから」

さすがに陸也の喰いかかりそうな表情に海斗も押され、答えを言うのにも困っていた。

「……そう、鳥ポケモンね。出て来い駿翼」

陸也が海斗の答えに頷き、自分のモンスターボールからポケモンを出した。

駿翼と呼ばれたポケモンはオオスバメで、陸也に従順である。

「まぁ、俺はギャラドスで行くから」

海斗が自分のモンスターボールを手に取る。

中にはギャラドスが入っているらしい。

海斗が湖に向かってボールを投げる。すると、中からギャラドスが出てきた。

そのギャラドスに海斗は乗り、向こう岸へと向かっていった。

「うっわー、気が早いな。自分は水タイプを持っているからって…。そうですか、一人の博士のために海を越え湖を越え……。ってね」

陸也が独り言を誰にとも無く呟く。しかし、自分で、虚しい。と言うことに気付きすぐに出発することにした。

「……虚しいですよ。そりゃねぇ」

二人はほぼ同時に向こう岸まで着いた。

「さすが速いね、すぐ着いたよ」

陸也が海斗に対して言う。海斗も、速いな。と言う。

「あれ?貴方達、どうかしましたか?こんな湖を渡ってまで」

いきなり近くから声が聞こえる。

二人は周りを見回すが二人のほかに人間と見受けられる物は見えなかった。

すると、いきなり丈の長い草だらけの草むらがガサガサと揺れ、中から人間が出てきた。

「驚かしてすいません。まぁこんな草から人間の声が聞こえたって分かりませんよね」

「いや…まず、君は誰?」

海斗がその少年に対して質問をする。すると、

「ボクはオダマキって言うポケモン博士の息子で、ユウキって言う名前です。こんなところまで来たって言うことは父に用があるんですか?」

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