ジリリリリリリ。
目覚まし時計の電子音が部屋に鳴り響く。
少年は枕もとのそれのボタンを押し、寝惚け眼を擦りながら上半身だけを起こし、
目の前の窓を開けた。多少暖かい気持ちの良い風が部屋に充満してくる。
階段の方から声が聞こえた。
「陸也、早く起きて。海斗君も来てるよ」
母親の声が聞こえる。なぜ海斗が?と思いつつも着替え、
水道で顔を洗って、顔をタオルで拭きながら階下へ降りていった。
「お早う、お母さん。海斗」
服を調え降りてきた陸也に海斗と呼ばれた少年が答えた。
「よう、陸也」
母親が陸也の座る椅子をテーブルから少し離した。
陸也がその椅子に座る。
陸也の目の前には食事が並べてあった。
出来立てで湯気が立っている。
トーストを手に取りながら海斗に質問する。
「モグ…んで、今日はどんな用?モグモグ…」
「あのなぁ…。飯食べるか話すかどっちかにしろよ…」
陸也は正当な意見を肯定し、数分かかって手に持っているトーストと
皿の上のソーセージなどを平らげた。
「んで、今日はどんな用?」
「今日はだな…この街から別の街にちょっと行こうかと思ってね」
この街とは、シダケタウンのことである。
「え?今更何処に行く気?」
「最近の新聞とか…ニュースなんか見ているか?」
陸也はそれを否定する。
「んじゃあ、最初から話そう。まず、マグマ団とアクア団って知ってるか?」
「いや、多少ニュースで聞いたことしかないし…ニュースもあんまり見てないし」
陸也はそれも否定した。すると、海斗は喋り出した。