跳梁跋扈(1)

第一章 - 旅の始まり 第一話 - 陸也と海斗

ジリリリリリリ。

目覚まし時計の電子音が部屋に鳴り響く。

少年は枕もとのそれのボタンを押し、寝惚け眼を擦りながら上半身だけを起こし、

目の前の窓を開けた。多少暖かい気持ちの良い風が部屋に充満してくる。

階段の方から声が聞こえた。

「陸也、早く起きて。海斗君も来てるよ」

母親の声が聞こえる。なぜ海斗が?と思いつつも着替え、

水道で顔を洗って、顔をタオルで拭きながら階下へ降りていった。

「お早う、お母さん。海斗」

服を調え降りてきた陸也に海斗と呼ばれた少年が答えた。

「よう、陸也」

母親が陸也の座る椅子をテーブルから少し離した。

陸也がその椅子に座る。

陸也の目の前には食事が並べてあった。

出来立てで湯気が立っている。

トーストを手に取りながら海斗に質問する。

「モグ…んで、今日はどんな用?モグモグ…」

「あのなぁ…。飯食べるか話すかどっちかにしろよ…」

陸也は正当な意見を肯定し、数分かかって手に持っているトーストと

皿の上のソーセージなどを平らげた。

「んで、今日はどんな用?」

「今日はだな…この街から別の街にちょっと行こうかと思ってね」

この街とは、シダケタウンのことである。

「え?今更何処に行く気?」

「最近の新聞とか…ニュースなんか見ているか?」

陸也はそれを否定する。

「んじゃあ、最初から話そう。まず、マグマ団とアクア団って知ってるか?」

「いや、多少ニュースで聞いたことしかないし…ニュースもあんまり見てないし」

陸也はそれも否定した。すると、海斗は喋り出した。

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