部屋のドアが開き、レイが入ってきた。後ろには下っ端が控えている。
「やるじゃない。本当に脱出するなんてね。」
「上下が無しだなんて聞いてないからな。
・・・まったく、俺のレベルもなめたもんじゃないって思えたぜ?」
そう言いながら、ルダはネイ以外のポケモンたちをボールに戻した。
それで、とルダは改めてレイと向き合った。
「条件は果たした。俺はこっから抜け出した・・・このあとはどうする?」
レイは従えた下っ端にアイコンタクトを送った。それを受けた下っ端が、ルダに近づき、何かの書類を渡した。
ルダはそれを受け取って目を通してみた。
「・・・これはロケット団の?」
「そうね。まぁ、きまりというか・・・目を通しておくといいわ。今日はもう休みなさい。」
ルダは、レイに案内してもらった部屋に入った。
「・・・ルダくん、また明日。」
レイはドアを閉めた。ドアには取っ手がなかった。
「なるほど。こっから出るなってことか。」
そこは華美なところではなかったが、牢屋のようにみすぼらしい部屋でもなかった。
とりあえず生活はできるような地味な部屋。
ドアには取っ手がなく、開くことができない。そして、窓はない。
光は、天井に3つある電気だけである。
「きっとこの部屋もカメラとかついてるんだろうな・・・まぁいいや。とりあえず、これに目を通しておこう」
ルダはいすに座って、さっきもらった書類を読むことにした。
「ええと?・・・ロケット団は世界を征服することを目的に活動している。
・・・団員は我らのボス・サカキ様の命に従順に従うこと・・・。
珍しいポケモンや道具、研究資料などを献上した者は昇進させる・・・。
・・・なんかつまらないことばっかりだな。」
長い文章を読んでいるうちにあきてきたルダは、読むのをやめようとした。
そのとき、ある文章が目に入った。
「!!・・・・ロケット団の敵、パズ。
幹部を倒した実力者。茶髪で灰色の瞳が特徴の推定15歳の少女。
この者をとらえ、ボスのところまで連れてきた者は幹部へ昇進させる。
さらに賞金・・・100万ポケドル・・・・。」
ルダは読み上げた。
その書類には何人か同じようなロケット団の敵が載っていた。
パズという少女よりも高値の者もいたが、ルダの目にとまったのはこの少女だった。
「パズ・・・か。」
ルダはつぶやいて、しばらく何かを考えていた。