「ロケット団のラフレシア姫・・・だって?」
ルダはレイにききかえした。
ロケット団といえば、ポケモンを悪いことに使う有名な組織だ。
有名でありながら、その実態は謎につつまれている。
「そう。ルダくん?きみすごく強いわ〜。この七宝渓谷で連戦連勝とかやっちゃって!
それで、私はきみをスカウトしたいの♪どう?この話」
レイは甘ったるい声でいった。
正直なところ、断る、と即答されると思っていたが、意外にも返事は挑戦的だった。
「俺に勝てたらな!ネイ、サイコキネシス!!」
「かわせ、ウツボット。」
ウツボットは軽く念力をかわした。
「勝てたら・・・っていったわね?私に勝とうっていうのは少しおろかな発言よ。
ここらで連戦連勝しているからって調子に乗りすぎかな。剣の舞だ!」
ウツボットの攻撃力がぐーんとあがった。
打撃攻撃に備えて、エーフィはリフレクターをはった。
「ゆけ、やつあたり!!」
きぃーっとウツボットは叫び、エーフィに突進していった。
リフレクターをつきやぶる勢いで、エーフィを攻撃し、倒した。
「なっ・・・一撃で!?」
ルダは、驚きのあまり言葉も出なかった。
倒れたエーフィをボールに戻すことも、かけよって声をかけることも忘れていた。
「いったはずよ。私はラフレシア姫と呼ばれるロケット団・・・。
草と毒の扱いなら誰にも負けないのよ。」
レイはウツボットに視線で合図した。
ウツボットはつるをのばして、エーフィとルダをからめとった。
・・・・身動きができない。
「さーてと。このままついてきてもらうわよ?
どうせ、断ったところで帰れるわけがないんだもの・・・。
私に目をつけられたのが運のつき。いえ、バトルを申し込んだ時点でね。」
「俺は・・・っ!」
ルダは何かを言い返そうとした。しかし、急に眠気にさそわれて、言葉がでなかった。
「(眠り粉・・・か・・・)」
ルダが気がついたとき。まだウツボットに巻きつかれていた。
目の前には、レイという女がいる。下を見ると、エーフィもまだ眠っていた。
・・・いや、眠っているというよりも、やつあたりをうけたダメージが残っているのだろう。
「さーてと、ウツボット!」
レイが指示すると、つるがとけた。ルダは床にどさり、と落ちた。
ここはどこだろう・・・?まわりは何もないただの壁。
下も、何もないただの床。窓も扉もなく、出入り口は見当たらない。
「わかってるわよね、ルダくん。私は」
レイが言いかけているのを、ルダの言葉がさえぎった。
「いいよ。俺はロケット団に入る。」
いきなりいわれて、レイは目を丸くした。聞き返すと、同じ言葉を言った。
意外である、としかいいようがない。
「いいの?あなた。もちろんそれは喜ばしいことだけど・・・」
「ああ。俺は強くなるためにネイと旅立った。
強くなりたいと思って、いろんなことをした。
旅の途中でロケット団をこらしめたこともあったな・・・。」
「それがなぜ?」
「いったはずだぜ。俺は、強くなるために旅立った。
ロケット団にはいって強くなれるならそれも悪くない。
お姉さんのような強いやつはもちろん、ロケット団にはむかう勇敢なトレーナーにもであるかも。
そんなやつらと戦えば・・・強くなれる」
ルダはただレイを見つめた。
これは本音なのか・・・?経験から、レイはそう思った。