「みーつけたー♪」
女は小さな女の子がかくれんぼをしているような、わざとらしいかわいい声を出した。
そして、ターゲット発見、と改めてつぶやくと、今まで自分が隠れていた茂みからぬけだした。
ここは七宝渓谷。
レベルの高い野性ポケモンやエリートトレーナーたちが集う場所。
故に有名な修行場所としても知られる。
そんな場所で、連戦連勝しているトレーナーがいた。
まだ子供だ・・・傍らにはよく育ったエーフィがいる。
「こんにちは〜♪すてきなトレーナーさん」
茂みから現れた女に声をかけられて、トレーナーは驚いたが、冷静に挨拶を返した。
「こんにちは・・・お姉さんもトレーナー?だったらバトルしようぜ」
目が合ったトレーナーにはバトルを申し込む。
なかなかいい性格をしているじゃないか、と女は思った。
「いいわよん。1対1のシングルよ!」
「オッケー・・・ネイ!」
ネイというのはエーフィの名前だったようだ。
傍らで静かに座っていたエーフィが素早く前に躍り出た。
「それならこっちは・・・ウツボット!」
女が投げたボールから飛び出したのは草・毒タイプのウツボット。
エスパーのエーフィには不利なタイプだ。
「面白い人だね、お姉さん。・・・スピードスター!」
「つるのムチでたたきおとせ」
冷たい声で、女は指示を出した。
ウツボットがのばしたつるが、スピードスターを打ち消す。
できるトレーナーだ、とトレーナーは悟った。
「今度はこっちからよ。どくどく!」
「サイコキネシス!」
どくどくがエーフィにおそいかかる。
エーフィはサイコキネシスでどくどくを巻き返した。
ウツボットにどくどくはあたるが、毒タイプのポケモンに効果はない。
「やるねぇ・・・きみ、名前なんていうの?」
「俺はルダ。お姉さんはなんて?」
女は笑みを浮かべて、こういった。
「私?私はね・・・ロケット団のラフレシア姫・レイ!」
ロケット団・・・この言葉が響き、一気に緊張が走った。