「ポケモンリーグチャンピオンのヒサシさんが、遂に逃げ惑っていたミュウツーをゲットしました!・・・ヒサシさん、今のお気持ちは?」
インタビュアーがヒサシにマイクを向けた。ヒサシは、額に光る汗を拭い、カメラ目線でこう言った。
「ふっ・・・まあ、僕がミュウツーを捕獲したことは当然の事です。余裕でしたよ」
周りに群がる野次馬達を、一度一瞥し、再びヒサシが口を開いた。
「明日、僕が就任して初のジムバトル、この・・・」
ヒサシは手にしていたマスターボールをカメラに向け、
「・・・この、ミュウツー一匹で戦います。対戦相手を、叩きのめすという保証付きで!」
野次馬から、おぉっ、という歓声が上がった。ヒサシはそれを、笑いながら聞き入れていた。
まだ夏に成り切らない太陽の日差しは、今後、この少年、“ヒサシ”に振りかかる様々な事件を物語ってはいなかった。