時の旋律(3)

突然、大地が揺れ始めた。地震だ。

過去のヨウはすぐになにかと思ってすぐに逃げる。

一方、未来のヨウはついさっき体験したことだったのに驚いていた。

喜びのあまり、今までのことを忘れていた。

「うわあああああ!」

ヨウの方向に向かって、電信柱が倒れてくる。

ヨウは電信柱の下敷きになっていた。動こうにも動けない。

ヨウにはこの電信柱を倒す力も無いし、彼にも無い。

仕方ない。ヨウは必死に手を動かし、MBから彼を出した。

MBから出てきた彼はかなり戸惑っていた。

それもそのはずだ。さっき自分を捨てた主人が目の前で倒れているのだ。

戸惑いながらも手を差し伸べようとするが…

「来るな!!」

突然、ヨウが叫びだした。

「逃げろ!お前だけでも逃げろ!」

しかし彼はオドオドしながら首を振る。

「僕はどうだっていい!お前だけでも生き残れ。さあ、はやくいけ!」

この言葉を聞いて、彼は少し戸惑いながらもヨウから離れていった。

「ははは」

彼が逃げて言った後、ヨウは微笑した。

少しカッコつけすぎたかも知れない。よく考えればこのまま僕はどうなるか分からない。

よく考えれば、自分にだってやりたいことがまだたくさんある。

さっきはあんなこと考えてたけど、やはり死にたくない。

まだ若いからなのだろうか。まあ、仕方ない。もう無理だ。

このまま死んでしまうのも悪く無いかもしれない。

多分死んだ母が待っててくれるんじゃないだろうか。

そう思いながら、ヨウの意識は消えた。

…僕は生きているんだろうか。

気が付けば、もう朝だった。電信柱は別のところに倒れている。

そうか、現在に戻って寝てたのか。

じゃあ、今、見ていたのは夢?

いや、そんなことは無い。あんなリアルな夢があってたまるか。

結局、願いは叶わなかった。でも…

いつか叶うに決まっている。

僕は彼を助けたんだ。

いつになるかなんてだれにも分からない。

けど…

僕の思いはいつか絶対叶う!

何日経とうとも、何年経とうとも、何十年たとうとも、

僕はこの願いを諦めない!!!

-END-

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