敵はポケモン(3)

数日後、クチバ港。

「はい、チケット確認しました。金持男様ですね」

今、船に入った男こそが電助であった。一応名前は世の中に通っていたので偽名を使っている。

金の無い電助にとって、こんな豪華な船に乗るためには借金をするしかなかった。

昔から借金は嫌いだった。2〜3年前、バクチで金を使い過ぎ酷い目にあった。

しかし、今回は予定のギャラの大きさを見て、仕方なく借金をした。

その借金で借りた服はかなり豪華でこの前の貧乏臭さはどこにいったか分からない程だった。

でも、豪華なのは服装だけで注文した部屋は最低ランクのB等室だ。Bは勿論、ベトベトンクラスのことを言う。

「よーし、誰も頼んでいないな」

成金共からしたら、B等室に泊まるということは一生の恥に値する。

だから誰も居ないのだ。だとしたら好都合。

人が居ないということはこの船への細工を怪しまれずにできる。

電助は早速、自分のノートパソコンと部屋のパソコンを接続した。

「ほほう、こりゃ楽勝だな」

今回のスペシャルクルーズに使用されている船は老朽船であるサントアンヌ号。

外装やP(ピカチュウランク)等室は改装されいても、こういった場所はあまり改装されていないのだ。

どうやら対ハッキングシステムも老朽化されていたらしく、簡単にファイヤーウォールを突破できた。

「よし、次は第2かんも・・・」

ピンポンパンポーン、そう言おうとした時、アナウンスがなった。

「ただいまよりディナーショーを始めます。乗客の皆様は是非、御参加下さい」

厄介なことになった。

こういうものには参加しておかないと他の客から怪しまれる。

しかし、糞な成金共のポケモン自慢話は聞いているだけでイライラする。

電助は戦闘用のポケモンしか持っていない。

大抵の場合、それらは成金ランクが低い。バカにされてさらにイライラする。

しまいにはキレた自分がこの船を沈ませるような行為をしてもおかしくない。

この際、どうすれば、どうすれば・・・

「!」

電助はとてもいいことに気づいた。

他の成金共のポケモンを奪っちまえばいいのだ。

それは犯罪行為かも知れないが、勝手に海賊のせいと、こじつけておけばいい。

そうだ。そうするしかない。

俺がブチ切れない無いようにはそうするしかないのだ!!!

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