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蒼空の激突
- 1 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 11:39:32 ID:bl0r4MUA
- かなり久しぶりですが、3度目の投稿です。
また一話完結の短編です。
- 2 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 11:57:58 ID:bl0r4MUA
- それは少し唐突だった。
ヒュウウウ…ゴゴゴゴゴゴゴ…。
宇宙から降る、ふたつの隕石。
遥か遠い、何万光年も宇宙の彼方から空気のない真空の空を飛び回っていた。
隕石は、当てもなくただ、重力と引力に左右されながら真空空間を飛び回る。
しかし、不意にその隕石の動きにも終着が訪れた。
ゴゴゴゴゴゴ…!
重力に、引力に強く引かれるふたつの隕石。
それはとある星へと落ちるのだった。
ズガァァァァン!!
? 「博士…この辺りです」
コエ…コエガキコエル…。
博士 「今度はどんな隕石だったのかな?」
コンドハドンナインセキダッタノカナ?
? 「住民も証言によれば昨日23:12分頃、流星の滝へと落ちるふたつの隕石が目撃されました」
? 「さらに宇宙センターの観測とも一致したため、博士を呼んだのです」
リュウセイノタキ…ウチュウセンター?
? 「隕石はおおよそ20センチ未満、大気圏への進入角度も深く、上空1万2000メートルで空中分解を起こしました」
? 「しかし、近隣の住民は明らかに何かがこの流星の滝に落ちたと証言しています」
? 「さらに、その直後この辺りで大規模なポケモンのバトルが展開されたようなのです」
ソライシ 「それが…レックウザ?」
レックウザ…タタカイ…?
? 「はい、何を感じ取ったのかはわかりませんがここにレックウザの出現をこれも宇宙センターが捉えました」
? 「我々には皆目検討もつきません、そこでソライシ博士の力をお借りしたいのです」
ソライシ 「僕はただの隕石マニアだよ? そんな難しいことを解明することはできない」
ソライシ 「だけど、ここに降った隕石には興味があるね」
ザッザッザ…。
ナニカ…チカヅイテクル…。
ソレハ…イッタイ…?
ソライシ 「!? なにか居るよ…こ、このポケモンは…!?」
? 「? どうしました、ソライシ博士?」
ソライシ 「い、いや…なんでもない」
ソライシ (見たことのないポケモンだ…気絶している…)
- 3 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 12:54:43 ID:bl0r4MUA
- ゴゴゴゴゴ…。
? (アタタカイ…ココハ…?)
私は目を開ける。
目の前には見たことのない世界が広がっていた。
真空の宇宙ではない、高速で何かに引っ張られている。
? 「モウヒトリノ…モウヒトリノワタシハ…?」
私は常に一緒にいたもう一人の私を探す。
もう一人の私は少し離れたところに居た。
私と違い、目が覚めていないようで、ただの水晶の形だった。
私には水晶を軸に体も手も頭も、足も存在する。
もう一人の私には…ない。
? 「マッテイロ…イマ、カイシュウスル…」
ギャオオオオオオッ!!
? 「!?」
突然、空間を切り裂くような咆哮が聞こえる。
真正面だった、緑色の大きなポケモンが私たちに接近してきていた。
レックウザ 「我はレックウザ! 凄まじき轟音とともに我を目覚めさせた償いをしてもらう!」
? 「メザメ? ゴウオン?」
レックウザ 「くらえ! そして償え!」
ゴォゥ!!
レックウザという生き物は突然、火の玉を吐いてくる。
私はそれを回避して、急いでもう一人の私の回収に入る。
レックウザ 「おおおっ!!」
ズガァァン!
? 「!? …マッタク、コウセンテキナヤツダ」
レックウザの放った謎の光線に私の右半身が吹き飛ぶ。
空間に馴染めないのか…それともこいつの攻撃力が高すぎて私の耐久力が間に合わないのか。
だが、私はすぐに自分の体を再生させる。
レックウザ 「!? なんという生命力…! 貴様、名は何という!?」
? 「ナマエ…? ソンザイシナイ…ナゼナラワタシニナヅケオヤナドソンザイシナイノダカラ」
私はどこで生まれたのか、何故生まれたのか一切知らない。
だから、私は自分の名前など知る術はない。
? 「ワタシハ、コウセンスルイシハナイ、ヒイテホシイ」
レックウザ 「そうはいかん! 我にも意地がある!」
そう言ってレックウザはまた口から光線を放ってくる。
今度は当たらない。
早くもう一人の私を回収しなければ。
レックウザ 「チョコマカと!」
ゴォォォ!!
? 「!? ク…サイドカンコクスル…ヒケ」
私は右腕と両足が消滅してしまう。
すぐに再生し、私はレックウザを睨みつけ、そう言った。
レックウザ 「ぬぅ…これでは倒せぬか…ならば!」
? 「ヤレヤレ…ドウシテモヒカナイカ…ナラバシカタガナイ…」
私は体の形状を変化させる。
体を尖らせ、より攻撃的に。
レックウザ 「くらえ! 『スパイラルブラスト』!」
? 「『サイコバースト』!」
- 4 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 13:04:02 ID:bl0r4MUA
- ズガァァァァン!!
互いの力が激突する。
凄まじいパワーだった。
私の体が消滅していく。
ピキ…!
? 「!? シマ…!?」
私の水晶にダメージが入る。
まずい…ここにダメージを受けると再生できない。
直接的なダメージはこの後に影響する。
ヒュウウウ…!
? 「ク…モウヒトリのワタシガ」
もう一人の私はすでに地表へとかなり近づいている。傷ついた私にはとても回収できない…。
私も…降下体勢に入らなくては…。
私は痛む体を押さえつけ、なんとか形状を丸く、衝撃を受け流す形変える。
ズガァァァァン!!!
? 「…! コ、ココハ…?」
ソルロック 「あ、目覚めた目覚めた〜♪」
ルナトーン 「大丈夫〜?」
ライボルト 「ふん、目覚めたか…」
? 「アナタタチハ…?」
ルナトーン 「ポケモンだよ〜♪」
ソルロック 「君と同じ、宇宙から来たポケモン〜♪」
ライボルト 「俺はお前なんかに興味はなかったんだがな…こいつらがどうしてもと言うものでな」
私は気がついたら天井に穴の開いた洞窟に居た。
私の周りに色々な『ポケモン』がいる。
? 「…? これは…?」
私は体が白い布のような物で包まれていた。
ライボルト 「近くに住むソライシという人間がお前を治療したんだ、感謝するんだな」
ライボルト 「もっともお前の場合、包帯をしても意味はなさそうだったがな…まぁ善意の押し売りだ」
ソルロック 「だから、お姉ちゃんが君を癒したんだよ?」
? 「オネエチャン?」
ラティアス 「気付きました?」
ルナトーン 「このポケモン〜♪」
- 5 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 13:31:49 ID:bl0r4MUA
- パァァァァ…。
ラティアス 「…はい、もう動けるはずですよ」
? 「『いやしのひかり』か…感謝する、ラティアス」
この星、地球という星に来て、1ヶ月。
水晶に受けたダメージは深刻で、動くことさえままならなかったがラティアスの放つ『いやしのひかり』でゆっくりと治癒を行った。
ラティオス 「ねーちゃんに感謝しろよ?」
? 「わかっている、ラティオス」
ラティアスと常に一緒に居るポケモンラティオス。
ラティアスそっくりだが、違うポケモン。
しかしこの二人は姉弟だった。
? 「ライボルトたちは?」
ラティアス 「見回りです、最近物騒ですから、特によそ者のあなたを嫌う者は多いです」
ラティアス 「だからライボルトは自ら志願してこの流星の滝周辺を警備しているんです」
ラティオス 「心配いらないぜ、あいつはすげーつえーから、ソルルナコンビも二人合わせると結構やるぜ?」
? 「心配はしていない…ただ」
ラティアス 「いよいよ、この土地を離れるのですね?」
? 「私はもう一人の私を見失ってしまった…だが、感じる、私を求めるもう一人の私の声が」
? 「だから私はもう一人の私と再会しなければならない、助けてもらったことは本当に感謝している」
あの時…レックウザに襲われる前まで一緒だったもうひとりの私。
私は求める…私との再会を。
? 「!? 敵意が近づいてくる!? 敵!?」
ラティオス 「なんだよ、一体!?」
ザッパァァァン!!
サメハダー 「はーっはっはっは!」
ラティアス 「お前はサメハダー!?」
なんと、近くにあった滝の流れる湖からサメハダーが飛び出してくる。
海にでも繋がっているのか?
サメハダー 「ラティア〜ス、あ〜んど、らてぃお〜す♪ 今日こそお前らを拉致してやるぜー!」
? 「拉致? 何を言っているんだお前?」
サメハダー 「そいつら、色違いなんだよ! だから高ーく売れるんだよこれが!」
ラティオス 「ふざけやがって! くらえ! 『シャイニングスター』!」
サメハダー 「おおっと!?」
ラティオスから白い光が放たれ、サメハダーを襲う。
しかしサメハダーはそれをあっさり回避する。
おもったより素早いらしい。
サメハダー 「ぐはは! いっただきー!」
ラティアス 「きゃ!?」
サメハダーはラティアスに噛み付くとそのまま海に引きずり込む。
ラティオス 「くそ! ねーちゃん!」
? 「『エネバースト』」
ズパァン!!
サメハダー 「うぎゃあっ!? て、てめぇ!?」
俺は軽く『エネバースト』をサメハダーに放つ。
サメハダーはそれであっさりラティアスを離してしまう。
サメハダー 「ふ、ふざけやがって! 死ねぇ! 『ダークブラスト』!」
相手は口に黒いエネルギー体をを収束させる。
私は体を丸く、柔軟に変える。
? 「『サイコシールド』」
ピキィン!
サメハダー 「へ?」
私はシールドを張り、サメハダーの『ダークブラスト』を防ぐ。
そのままそのエネルギーをサメハダーに跳ね返した。
サメハダー 「やーらーれーたー!?」
- 6 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 14:05:34 ID:bl0r4MUA
- ラティアス 「はぁはぁ…た、助かりました」
ラティオス 「大丈夫ねーちゃん!? 怪我ない!?」
ラティアス 「ええ、大丈夫よ」
? 「……」
私はプカーと湖面に浮いているサメハダーを睨み付ける。
サメハダー 「ぐ…ぐふ…お、お前…何者だ…?」
? 「名は無い、ただのポケモンだ」
サメハダー 「ぐぞぉ…ボ、ボーマンダ〜…」
バッサバッサ!
? 「!?」
ラティオス 「な、なんだこの羽音!?」
ボーマンダ 「はーはっは! もらったぞラティアス!」
ラティアス 「!? な…ボーマンダ!? あなたまで!?」
突然、ボーマンダが急降下してきて、またもやラティアスが拉致される。
よくよく攫われるお姫様だ。
私は力を込める。
ボーマンダ 「おーっと! そこのにーちゃん余計なことはしないことだ! ラティアスも一緒にあの世逝きだぜ!?」
? 「む…」
しまった…盾にされた…。
これでは攻撃できんか。
バチィン!
ボーマンダ 「うおっ!? な、なんだぁ!?」
ライボルト 「ち! 外したか!」
? 「ライボルト!」
突然、不意にボーマンダに電撃が落ちたが、それは僅かにボーマンダを逸れた。
後ろからライボルトたちが帰ってきたのだ。
とはいえ、ラティアスがいるにも関わらず攻撃するとは…よく割り切れる物だ。
ボーマンダ 「ライボルト!? もう帰ってきたのか!?」
ライボルト 「悪いが落とさせてもらうぞ」
ボーマンダ 「ラティアスがどうなってもいいのか!?」
ライボルト 「貴様に誘拐されるくらいならこの場で纏めてやらせてもらう!」
ボーマンダ 「しょ、正気か!?」
ルナトーン 「『ダイレクトビーム』!」
ボーマンダ 「!? うおっ!?」
突然、ボーマンダを襲う、ビーム攻撃があった。
ボーマンダはそれを咄嗟に回避する。
しかし、その正面に。
ソルロック 「『リフレクトビーム』」
ピキン! ズガァン!!
ボーマンダ 「ぎゃっ!?」
ラティアス 「あ!?」
なんとルナトーンの『ダイレクトビーム』をソルロックが弾いて、それがボーマンダの顔面に直撃する。
ラティアスはそれでダメージを受けることなく脱出成功した。
ライボルト 「ち…!」
ラティオス 「あー! お前舌打ちしたな! 攻撃する気まんまんかー!?」
? 「…大丈夫か、ラティアス?」
ラティアス 「は、はい…」
私はラティアスを抱え、安全な場所まで運ぶ。
? 「さて、形勢逆転だな、ボーマンダ」
ボーマンダ 「く…貴様らー! ゆるさーん!」
ゴオオオオッ!!
ソルロック 「うわー!?」
ルナトーン 「やられたー!?」
ライボルト 「うおおっ!?」
ボーマンダは突然、炎を纏うとそのまま体当たりを敢行して来る。
- 7 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 14:09:53 ID:bl0r4MUA
ボーマンダ 「どうだ! 俺の『かえんひこう』は!」
? 「ち…やるからには攻撃させてもらう!」
私はエネバーストをボーマンダに放つ。
ズパァン!
ボーマンダ 「ぐ…!? まだまだぁ! この程度でやられるかー!」
? 「ち…頑丈だな」
ボーマンダ 「消し炭にしてくれる! わが『ぐれんのほのお』で!」
ラティオス 「な、ここで撃つ気か!?」
なんだか知らないが、ボーマンダに物凄い熱量が集まる。
あれを放たれたら私はともかく、この兄弟はまずいな。
私は一か八かだが体を攻撃的な形状に変化させる。
やられる前に…やる!
ラティアス 「こ、これを使って!」
? 「? これは…?」
私は突然、ラティアスに小さな水晶の欠片を渡された。
ふともう一人の私を思い出す、小さな水晶だ。
? 「もう一人の私…私に力を…」
ボーマンダ 「死ねぇ! 『ぐれんのほのお』!!」
? 「『サイコバースト』!!」
ズパァァン!!
物凄い攻撃…しかし。
攻撃力は私の方が上だったようだ。
その結果。
ボーマンダ 「ほげ…」
ズシャァァ!!
? 「ありったけだ…全部持っていけ」
私は全力で『サイコバースト』を放った。
その結果、『ぐれんのほのお』を押し返し、ボーマンダは一瞬で沈黙してしまった。
? 「…もう、誰もこないな」
私はもうこの場を立つことにする。
少々予定外だったが私はもう一人の私を探さないといけない。
ラティアス 「すぐに行くんですか…?」
? 「ああ、さようなら…」
私は超能力で宙に浮かび、穴の開いた天井をつきぬけ、空へと飛び出す。
ギャァァァァァッ!!
? 「!?」
レックウザ 「…待っていたぞ! 名もなき来訪者よ!」
? 「レックウザ…どうしても私が許せないか…」
レックウザ 「ふ…もう我を起こしたことはよい」
? 「ではなぜ…?」
レックウザ 「汝が来訪者だからだ! その巨大な力、この星の脅威となるのか否か、我は審判を下さねばならん!」
? 「私はこの星が好きだ、この星を傷つけようとは思わない」
レックウザ 「生物とは! おのが存在を誇示するため闘い、生き延びる!」
レックウザ 「貴様の価値を見せろ! この星で生きる数多の生命の一員である証明の烙印を押せ!」
? 「否が応か…ならば、応える!」
- 8 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 14:31:12 ID:bl0r4MUA
- ズガァァン! ズパァァン!!
? 「!! はぁ!」
レックウザ 「おおおっ!!」
互いと互いの体がぶつかり、そして技が交錯する。
互い、全力を尽くし、そしてぶつかり合う。
その様はまるで…。
『蒼空の激突』
ラティアス 「おねがい! 止めてくださいレックウザ様!」
ラティオス 「あ、あぶないよねーちゃん! 巻き込まれる!」
? 「!? ラティアス…」
レックウザ 「ラティアスか…悪いが退けん!」
ラティアス 「何故です!? 彼は私たちの仲間です! どうして私たちポケモンが傷つけあわないといけないのですか!?」
レックウザ 「これは証明だ…! こやつは自分を示さなければならない! それがこの世の理!」
ラティアス 「そんな勝手な理屈…!」
? 「ラティアス…危ないから戻って」
ラティアス 「…! 嫌です! 闘うというのなら全力で止めます!」
? 「…俺はこいつに認められなかったら、この世界で生きていけない、不器用だがこれが慣わしならそれに従う」
? 「でも、ラティアスが危険にさらされる様を見たくない」
? 「だから、戻って」
ラティアス 「なんどでも言います! 嫌です! お願い戦わないで!」
? 「…ラティアス」
ラティアス 「お願いします…お願い…します…どうか…」
ラティアスの意思は固い。
私にその意思を突き崩すことはできない。
私はゆっくりラティアスに近づいた。
? 「ラティオス、私は君のことが好きだ…だけど、この場はワガママを通させて!」
ドカァ!!
ラティアス 「あぐ…!?」
私はラティアス殴り、気絶させる。
ごめんなさい…ラティアス、そしてラティオス。
? 「ラティオス…あと、お願い」
ラティオス 「あ、ああ…あの…! 死ぬなよ!?」
? 「大丈夫、私は…不死身だ」
私はラティアスをラティオスに渡し、再びレックウザと向き合う。
レックウザ 「準備はいいか?」
? 「いつでも」
瞬間、再び私たちの激突が始まった。
相手が一発攻撃してきたら、私は二発返す。
力はマッタクの五分と五分…。
このままでは決着はつかない…か。
レックウザ 「ふ…貴様と言う奴は…すごいポケモンだ…ここまで私とやりあえるのだから」
? 「自惚れはしない…だから、私は誰にでも全力で向かうだけだ…」
レックウザ 「ならば…この技に我が力の全てを注ごう!」
レックウザは口元に莫大なエネルギーを収束させる。
あの時…初めて出会ったときに使ったあの技…。
? 「ならば私も…」
私は形状を鋭利に尖らせ、攻撃的に変化する。
レックウザ 「いくぞー!! 『スパイラルブラスト』!」
? 「『サイコバースト』!」
- 9 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 14:43:06 ID:bl0r4MUA
ラティオス 「ああ…あああ…た、闘ってる…すさまじく…」
ライボルト 「くぅ…あいつめ…」
ラティアス 「うぅ…どうして…」
ラティオス 「あ! ねーちゃん!」
ラティアス 「馬鹿…馬鹿ぁ…うぅ…」
一瞬の時…それが無限大に感じる…。
私は戦っている…彼女は…ラティアスが悲しむ。
私はそれがなによりも辛く感じた。
ラティアスを悲しませたくない…なのに私は…悲しませている。
私は…なんて悪い子なんだろう…。
? (戦いたくなんてない…悲しませたくなんてない…そして、死にたくなんてない)
レックウザの『スパイラルブラスト』と私の『サイコブースト』がぶつかり合う。
状況はまさに五分と五分。
? 「私はもう…戦いたくない…だから…この最後の攻撃に全てを注ぐ!」
私は体を通常時の状態へと戻す。
レックウザ 「な!? 死ぬ気か!?」
? 「私は…死なない! もう一人の私、力! 『エネバースト』!」
パリィン!!
ラティアスのくれた水晶の欠片が粉々に割れてしまう。
私は渾身の力で最後の攻撃を放った。
レックウザ 「う、うおおおっ!?」
レックウザは一気に押し込まれる。
命を取る気はない。
だから…私はすんでで攻撃をやめた。
? 「力が…もう…」
私はありったけの力を使った。
もう、私に力は残っていない。
飛ぶ力も無い…だから私は落ちた。
あの時、ラティアスに命を助けられた時の様に…。
だけど…ちょっと今回は違うらしい…。
ラティアス 「死なないでー!!」
バサァッ!
降下する私はラティアスに抱きとめられる。
ラティアスの大きな瞳から大粒の涙が落ち、私の頬をぬらした。
? 「大丈夫…私は死なない…私は…不死身だ」
ラティアス 「馬鹿ぁ…馬鹿馬鹿馬鹿! 馬鹿ぁ!!」
? 「…ごめんなさい」
私は素直に謝った。
ラティアスを本気で悲しませてしまった。
だけど、もう大丈夫だよ?
私は、もう…戦わないから…。
…………。
- 10 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 14:44:12 ID:bl0r4MUA
- そして…1週間後。
ライボルト 「そうか、行っちまうか」
? 「ああ、ラティアスには内緒にして」
ライボルト 「連れてってやれよ、あの姫さん、お前に惚れ込んでいるぜ?」
ライボルトはそう言う。
でも私にはそれはできない。
? 「私の旅は宛がない、もう一人の私をこの広大な星の中から探す途方もないことだ」
? 「それに彼女を着き合わせたくない」
ライボルト 「まぁ…別にいいがな」
? 「それじゃ…もう」
ライボルト 「おっと! 最後に! お前の名前を教えてくれ! どんな名前なんだ!?」
? 「名前は…ない…と、言いたいところだが、そろそろ不便だ、自分で考えた」
私の名前は…。
『デオキシス』
ライボルト 「デオキシスか…いい名前だぜ」
デオキシス 「ありがとう」
私は流星の滝をいよいよ離れる。
名残惜しいが、ここにいつまでもいるわけにはいかない。
もう一人の私は一人ぼっちだ。
デオキシス 「必ず見つける、もう一人のデオキシス」
私は旅立つ。
そして、いつかきっとめぐり合う。
もう一人の…デオキシス。
蒼空の激突 END
- 11 :KaZuKi :2007/11/16(Fri) 14:49:50 ID:bl0r4MUA
- 今回はポケモンカードゲーム、蒼空の激突を題材にしました。
今回は書き方も少し変えてみたため少し違和感はあるかと思います。
しかし、デオキシスたちを感じてくれれば嬉しいです。
ポケモンカードゲームには言葉にはない、ドラマが存在すると思います。
私の中のこの拡張パックの中にはこんなドラマが詰め込まれていました。
これは一人一人開けた時の喜び、そして開封する前の想像。
それを形にするように、同じテーマでも作品はがらりと変わるでしょうね。
これを読んでくれた人、ありがとうございました。
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Colorful Board System Version1.01 by ミライいろ。