ミュウツーと共に・・・

1 :ヂーブ2005/03/13(Sun) 14:09:20 ID:DVLDiyOE
初めまして、ヂーブという者です。

某サイトで、同じ小説を連載しているのですが、
誤字が沢山あったり、矛盾点があったりと、結構自分的に納得がいかない点が多々あるんです。
そんなとき、このサイトを見つけ、ここにいる皆さんには、完璧な作品を見せようと、
矛盾点をなるべく解消し、誤字もなくし改良してきました。
更新は遅いかもしれませんが、暖かい目で見守ってやってください。
それでは、始めます!


 第一章 ミュウツーとの逆転


プロローグ

「ポケモンリーグチャンピオンのヒサシさんが、遂に逃げ惑っていたミュウツーをゲットしました!・・・ヒサシさん、今のお気持ちは?」
インタビュアーがヒサシにマイクを向けた。ヒサシは、額に光る汗を拭い、カメラ目線でこう言った。
「ふっ・・・まあ、僕がミュウツーを捕獲したことは当然の事です。余裕でしたよ」
周りに群がる野次馬達を、一度一瞥し、再びヒサシが口を開いた。
「明日、僕が就任して初のジムバトル、この・・・」
ヒサシは手にしていたマスターボールをカメラに向け、
「・・・この、ミュウツー一匹で戦います。対戦相手を、叩きのめすという保証付きで!」
野次馬から、おぉっ、という歓声が上がった。ヒサシはそれを、笑いながら聞き入れていた。

 まだ夏に成り切らない太陽の日差しは、今後、この少年、“ヒサシ”に振りかかる様々な事件を物語ってはいなかった。


 第一話 ミュウツーとの逆転

・・・俺はまだ、夢の中にいるようだ・・・

・・・おかげで、俺の身体までミュウツーになっているよ・・・

・・・昨日、ミュウツーを捕まえたせいか?・・・

・・・今日は、俺がジムリーダーになってから初のジム戦だよ・・・

・・・まぁ、ミュウツーがいれば楽勝だな!・・・

「・・・起きろ!ミュウツー!・・・」

・・・外で俺を呼ぶ声が聞える。そろそろ起きる時間だな!・・・

「・・ミュウツー、起きろ!・・」

・・・ミュウツー?・・・

「ミュウツー、起きろ!」

 そう声が聞えた瞬間、ヒサシは眠りから目覚めた。いつもと変わりない光景・・・のはずだった。
「おはよう、ヒサシ君。それとも、“ミュウツー”と言ったほうが賢明かな?」
ヒサシは、声のする方向に振り向いた。

 信じられなかった。目の前には自分、つまり、“ヒサシ”がいたのだから・・・
       続く・・・

13 :ヂーブ2005/07/29(Fri) 21:33:14 ID:Ij9PWni.
 第十一話 過去(前編)

「サトシ先輩やシゲル先輩みたいに、絶対になってみせる!!」
 この口癖も、今日で聞けるのは最後かもな…
オーキドはそう思ったであろう。朝日がまだ昇りかけのときだった…
これは、今から三年前の話である。マワラタウン出身のヒサシは、十歳になったその日、ポケモントレーナーとなった。

 十歳になったばかりのヒサシ。無論、マサラタウン以外の何処へも行ったことがなかった。
世間の暗闇を知らない子供…この頃はまだ、性格は人懐こく、優しかった。
初めにオーキドから“ゼニガメ”を貰った時は、物凄く喜んだ。そして、ゼニガメをいつまでも可愛がった。
飼い主に似る、というのだろうか…ゼニガメもまた、人懐こい性格であった。
世間の厳しさを知らない、一人と一匹…彼等の前に付きつけられたのは、現実だった…

 易々と潜りぬけられる道ではない…彼等は苦心した。人の何倍も、何十倍も…
だが…彼等は見事ジムを全て制覇した。今から二年前、旅立ちの日から、一年後経った頃だった…

 ヒサシは胸を張って、ポケモンリーグに挑戦した。
彼の仲間、ゼニ…いや、カメックスと、旅の途中で出会った奴等と共に…
しかし、運命は残酷だった…それとも、これが現実なのだろうか?…

 ヒサシ、予選リーグ敗退。

 旅立ち僅か一年で,
ポケモンリーグに挑戦できただけでも凄いことではある。しかし、ヒサシの志は高かった。
彼は酷く落ち込んだ。精も根も尽きて、無気力になっていた。

 一人の男が、ヒサシに声を掛けてきた。試合を観戦していたときである。
何処か、見覚えのある男…誰だ?…ヒサシは必死に記憶を辿った。
「…君、確か予選で戦ったトレーナーさんだよね?…確か、“ヒサシ”君って名前だったよね?」
 そう…この男、ヒサシを予選で負かしたトレーナー。年齢は30代くらいだろうか?名前は…確か…
「…改めて…俺は“タクマ”って言う。宜しくな」
 そうタクマだった…しかし、今更彼が何の為に?…
「落ち込んだって仕方がない。あんた、まだ若いんだから…」
「僕に、何の用ですか?」
 タクマの言葉を無視し、ヒサシはそう言った。バトルで負かされた相手。否応にも、怒りが込み上げて来る。
「…ふっ」
「何が可笑しいんですか?」
 怒りを隠すことなく、ヒサシはタクマにあたった。
「いや…なぁ、ヒサシ君。ちょっとお話したいことがあるんだが…」
「……」
 ヒサシはタクマの言葉を無視した。沈黙し、試合を見ているふりをした。
「…どうかね?俺と特訓しないかい?」

 予想外の、タクマの言葉。ヒサシは思わず、タクマの方を振りかえった。
「…えっ?」
「いいだろ?少なくとも俺は、お前さんより長く生きてるわけだ、バトル経験はそれなりにある。一年後の次の大会まで、特訓しないか?」
「…でも…」
「んっ?何か問題あるか?」
「…だって、僕みたいに、才能のない奴何か特訓したって…」
「バカ!」
 突然タクマがそう言った。ヒサシはいきなりのことで驚いてしまった。
「お前には、素質があるんだ、ポケモントレーナーとしての…俺は少なくともそう思うぞ。才能ないなんて、言うんじゃない!」
 その言葉が、ヒサシの心に染み渡った。才能がある…初めて人に誉められた気がした。
思わずヒサシの瞳からは、美しい雫が流れていた。
「絶対世界最強になれる。俺が保証する。だから…特訓、やらないか?」
 間はなかった。ヒサシは大きく、縦に首を振った。

 あの日から、ヒサシの特訓は始まった。毎日毎日、とても厳しい練習…
暑い日も…寒い日も…雨の日も…風の日も…
だが…厳しさと比例するかの如く、ヒサシは確実に強くなっていった。

「…強くなったな、ヒサシ」
 これがタクマの、いつもの口癖になる程であった。
そして、あの日から早一年が経とうとしていた…

 と同時に…悪夢の始まりもが、近づいていたのだった……

 続く…

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