殺戮者の旅

30 :楓写2005/01/06(Thu) 13:26:57 ID:B5rvbpMo
第十六節 修行の巻 T

「修行って……どういう意味ですか?」
「隊長としてのレベルを高めるンスよ、此所でね。」 ――― 一瞬言葉を疑った。
雄之介自身、隊長を務めろと勲慈に言われたからである。この時、今までの警戒心は全て解けた。
「でも勲慈さん、私たちはどうすればいいの?」綾と也都が困った表情で見る。
「あー、君たちも牡草君と同じだよ。簡単だし、……その場で生活するだけの事ッスよ。」
綾はホッとして安心した表情を見せた。也都も雄之介と同じと聞くと、一息つく。

「(フフッ……牡草君はみんなから信頼されて居るんだね、隊長としての最低条件は成ってるな……。)」

「じゃあ修行をしに行くよ。あ、持ち物はポケモンのボールと予備の服。それでOK〜」
「色追さん、修行って何処行きはるんですか。」也都は怖々と聞いた。「?……家の地下。」
この時代に地下を持つ大金持ちが勲慈以外何処にいるのだろうか。

三人は勲慈に連れて行かれ、図書室のような本がたくさんある場所に来た。
「みんな急いで入るんだよ?この本棚の裏は秘密の抜け道で、そこから梯子で降りるンスよ…高いから下は見ちゃだめッス。」
コクリと三人が頷くと、勲慈は自分のポケモンを出して本棚を動かした。「プリンちゃん頼むよ。」

ガガガガガガガガガガガアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァアアアアッッッッ

裏には埃だらけの小部屋がある!三人は唖然とただ見ているだけだった。
急いで梯子に真っ先に向かったのは雄之介。隊長であるだけあって頼もしい。―――下を見ずに。
続いて降りるのは綾、怖い者なしの彼女はスタスタと速いペースで降りる。
最後に一番心配な也都。いつもボケているので雄之介の頭の中は也都でいっぱいだった。
「降り終わったぁ……おーいお前達、気をつけろよぉー。」そう言った瞬間、綾は油断してしまった!

ガガッ

「きゃあぁーっ!」足を踏み外し地面に向けて急降下!その真下には雄之介である。
雄之介は其れを見ると瞬時にキャッチの体制になり、そのまま綾が降りてきた。

取った瞬間に衝撃を和らげる為に雄之介は考えて受け取り……成功。
その時綾は雄之介に抱きついた。 隊長としての心得は自分の身を捨てても友を助ける事である。

「(牡草君、君はやっぱり逸材だ。人間としても……。)」

ゆっくりと最後の也都が降りてくると、勲慈は修行の内容を言い渡した。
「今回の修行の内容は簡単、この地下で三日間生活して下さい。
食料は私から梯子を使って持ってきますから。三食分。 まぁ……――――――生きていたらッスね。」
下を見るなと言われ、三人はこの地下の周りを見回していなかったが……後ろを振り向くと漠然とした表情を浮かべた。

「じゃ………ジャングル〜?!!」

第十六節 「修行の巻 T」

51 KB

 

Colorful Board System Version1.01 by ミライいろ。