跳梁跋扈改訂版 そしてそれは永遠に―――

1 :司馬の八達 ◆v0AXk6cXY22004/11/24(Wed) 19:07:08 ID:9PU8zDlQ
どうもお久しゅう。
司馬の八達です。
いぜん、ぽけぱで書いていた、純ポケモン小説(設定めちゃくちゃだけどね)
に色々と書き足し、終わっていないので終わらせられるように、
ここに新たに改訂版を建てたいと思います。
なお、長編になると思うので、製作者がいつだれるか分からないけれど、
期待してみてね!!

51 :司馬の八達 ◆SIBAiGST9Y2005/08/03(Wed) 18:17:41 ID:aRV4IYaU
【第六章・紅き世界の黎明のために】
第四十四話:アクア団第二の少年

「春眠暁を覚えず。
処処啼鳥を聞く。
夜来風雨の声。
花落つること、知りぬ多少ぞ……だっけかな?」

 若い、それこそ少年のようで少し高い声を、海斗は仰向けに寝ている状態で聞いた。
「君は、誰だい?」
 上半身だけ起こして海斗は訊ねてみる。
「やっと起きた? 海斗君」
少年は、釣りを止めて海斗の方を向いて微笑みかけてきた。
「君は?……何で俺の名前を」
海斗は、少年に訝りながらも訊ねてみた。
 少年は、意外な返答を返してきた。
「ボクはアクア団の幹部、鋸摩 覇畝。覇畝とでも呼んでね。海斗君」
 どこぞの誰かに似ている。どこぞの陸也に似ている。結論は、陸也に似ている。
海斗は、覇畝を見て、そんなことを感じた。しかし、そんなことを忘れて覇畝は捲くし立てる。
「いやぁ、蒼ちゃんに頼まれてね、海斗君をキンセツで待っていたんだけど、来なくてねぇ。
約束の時間を越えたけど来ないから、おかしいと思ってここにきたらさ、海斗君寝てるじゃん。
ボクは人の安らぎを邪魔するのは好きじゃないから、釣りでもして待っていたってわけさ。
――あ、ちなみに、ボクがさっき詠んでた『春暁』は、君が寝てたからじゃなくて、ボクの精神状態をね」
「そんな事言われたって、よく分からない。だいだい、何で自分の体験を?」
海斗は、特に深い意味も無く訊ねる。
「処処啼鳥を聞く。までは、特に意味は無いよ。まぁ、君に向かって言ったようなものだけど。
後はね……さっき、スロットとかやってきたんだけどさ、金という名の花が、どれくらい落ちたのか、
自分でも想像したくなっちゃってね。まぁ、結局5、6万円ぐらいすっちゃったわけだけどね」
 海斗は、驚きの表情を出した。どこをどう見ようと子供にしか見えない覇畝が、何故それほどに金を持っているのか、などに。
「何で、そこまでお金を使えるのか……」
多少あきれて呟いたが、そんな海斗を気にせずに、覇畝は出発する気満々である。

「あ、そう言えば君が気絶していて連れ去られそうになっていたから助けた。その分も後で請求するね」

 何? 今何が聞こえたんだ……あぁ、そういうことか。嬉しいよ、覇畝君。
後ろからドロップキックしてそのまま湖の藻屑にしたいくらい嬉しいよ。まぁ、いっそのこと本気でやったろか。
 しかし、そのままで終わらない海斗は、覇畝に皮肉っぽく返してみる。
「“嬉しすぎますね、覇畝様。あまりにも嬉しすぎて、ボクの全身から所持金という名の涙が一滴残らず落ちていくように感じます”」
 覇畝も多少は焦って呻く。
「海斗君、そんなにひどい事言わないでよ」
「“さぁ……さっぱり、何のことか……ですなぁ”」
 さらに海斗は、表情にだけ紳士のような微笑を貼り付けて、心底困ったように呟いてみせた。

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