我らロケット団!

1 :ルビー2004/10/16(Sat) 11:11:11 ID:WJ26rGQs
「みーつけたー♪」
女は小さな女の子がかくれんぼをしているような、わざとらしいかわいい声を出した。
そして、ターゲット発見、と改めてつぶやくと、
今まで自分が隠れていた茂みからぬけだした。

ここは七宝渓谷。
レベルの高い野性ポケモンやエリートトレーナーたちが集う場所。
故に有名な修行場所としても知られる。
そんな場所で、連戦連勝しているトレーナーがいた。
まだ子供だ・・・傍らにはよく育ったエーフィがいる。

「こんにちは〜♪すてきなトレーナーさん」
茂みから現れた女に声をかけられて、トレーナーは驚いたが、冷静に挨拶を返した。
「こんにちは・・・お姉さんもトレーナー?だったらバトルしようぜ」
目が合ったトレーナーにはバトルを申し込む。
なかなかいい性格をしているじゃないか、と女は思った。

「いいわよん。1対1のシングルよ!」
「オッケー・・・ネイ!」
ネイというのはエーフィの名前だったようだ。
傍らで静かに座っていたエーフィが素早く前に躍り出た。
「それならこっちは・・・ウツボット!」
女が投げたボールから飛び出したのは草・毒タイプのウツボット。
エスパーのエーフィには不利なタイプだ。

「面白い人だね、お姉さん。・・・スピードスター!」
「つるのムチでたたきおとせ」
冷たい声で、女は指示を出した。
ウツボットがのばしたつるが、スピードスターを打ち消す。
できるトレーナーだ、とトレーナーは悟った。
「今度はこっちからよ。どくどく!」
「サイコキネシス!」
どくどくがエーフィにおそいかかる。
エーフィはサイコキネシスでどくどくを巻き返した。
ウツボットにどくどくはあたるが、毒タイプのポケモンに効果はない。
「やるねぇ・・・きみ、名前なんていうの?」
「俺はルダ。お姉さんはなんて?」
女は笑みを浮かべて、こういった。
「私?私はね・・・ロケット団のラフレシア姫・レイ!」

ロケット団・・・この言葉が響き、一気に緊張が走った。

12 :ルビー2005/08/06(Sat) 20:45:49 ID:y4IFsROs
「・・・俺は、ロケット団のアジトに、戻らないと。」
パズの質問には答えず、ルダは立ち上がった。
「レイってお姉さん・・・に、多分怒られるな。俺。あんなに自信持ってでてきたのにさ。」
「・・・ルダ」
寂しい表情で立ち去ろうとするルダを、パズはそっと呼び止めた。
あまりに小さい声だったのに自分で驚いたが、
それに気づいてくれたルダにも驚いた。

「・・・・なんだよ」
「・・・・また、バトルできるといいね。次も、私は本気で勝負するよ?」
ルダはふっと笑んで、何か呟いて去っていった。
パズには「よけいなお世話」というふうに聞こえた。

そしてここは、次の日のロケット団アジト。
タイムリミットの3日前だった。
「ルダくん?・・・負けたのね?」
「・・・・なんで」
「知ってるのかって?当然、盗聴器で全部聞いてたからよ。強い相手だったみたいね?」
「・・・・」
ルダは黙ってうつむいた。
正直、遊び半分で入団した。強くなるためってだけで。
こんな失敗をしたりなんて、考えてもいなかった。
極悪集団のロケット団での失敗だ、軽い罰じゃすまないような気がしてきた。

「俺・・・」
「気にしないことね。あの子は、ロケット団の幹部でも手こずる相手だから」
「!?」
レイの言葉に、ルダは顔を上げた。
とたんに、ルダは頭をひっぱたかれた。
「いってー・・・」
「今回はこれですませるわ。次から、あの女の子には関わらないこと。
ロケット団として任務遂行に力を注ぐこと。以上よ」
そういって、レイは立ち去った。
ルダは、ぽかんとしていたが、数回瞬きをして、ドアノブのない自分の部屋へ戻った。

「・・・ロケット団に忠誠を、ねぇ・・・」

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Colorful Board System Version1.01 by ミライいろ。